精神疾患双子由来脳オルガノイドの1細胞解析の論文が出版されました

精神疾患の発症が一致していない一卵性双生児由来のヒトiPSC細胞から脳オルガノイドを作製して解析した論文が出版されました。理研CBSの加藤先生、澤田先生との共同研究です。世界最高精度のQuartz-Seq2を応用した初めての論文になります。

患者由来の脳オルガノイドはGABA作動性ニューロンになりやすく、そこにはWntが関係していることを明らかにしています。Wntシグナルをレスキューすると分化能の差がなくなることを確認しています。

Tomoyo Sawada*, Thomas E. Chater*, Yohei Sasagawa*, Mika Yoshimura, Noriko Fujimori-Tonou, Kaori Tanaka, Kynon J. M. Benjamin, Apuã C. M. Paquola, Jennifer A. Erwin, Yukiko Goda, Itoshi Nikaido, Tadafumi Kato. Developmental Excitation-Inhibition Imbalance Underlying Psychoses Revealed by Single-Cell Analyses of Discordant Twins-Derived Cerebral Organoids. Molecular Psychiatry. 2020 (*These authors contributed equally)

プレスリリース: 精神疾患に神経細胞のアンバランスな運命付けが関連 -iPS細胞由来脳オルガノイドの研究から-