研究員とインターンがやってきました

2014/01/01より、新しい研究員とインターンが各1名ずつラボの仲間になりました。

研究員は林哲太郎さんです。FACSで1細胞を採取する達人です。また1細胞RNA-Seq/qPCRの技術開発の経験も持っています。このような技術を元に、新しい1細胞オミックス技術開発と再生医療への応用に取り組みます。

インターンは東邦大学大学院博士課程前期2年の小杉孝嗣さんです。エピゲノムに関わる新しいシーケンス技術の研究開発をテーマに研究を行います。

また、現在、シーケンスデータ解析技術の研究開発をする研究員、テクニカルスタッフ、インターンも募集しています。興味をお持ちのかたは、itioshi dot nikaido at riken dot jp までお気軽にお知らせください。

現在のメンバー一覧はこちらです。

第36回日本分子生物学会年会WSで1細胞RNA-Seqについて講演

ユニットリーダーの二階堂愛が第36回日本分子生物学会年会のワークショップで以下の発表を行いました。

幹細胞の分化制御機構から疾患メカニズムへ 〜生理・病態機能の試験管内再現に向けて〜
Chairs 八木田 和弘(京都府立医科大学), 堀江 恭二(奈良県立医科大学)

「1細胞RNA-Seqを用いた幹細胞の細胞状態ゆらぎの理解に向けて」
細胞集団のなかには、細胞によってmRNAやタンパク質量が不均質になる現象が知られている。このような細胞状態の不均質性(ゆらぎ)は、発生や細胞分化、リプログラミング、薬剤応答性など様々な現象との関連が示されつつある。細胞状態の不均質性がどこから生じるのか、また、様々な生命現象とどのように関わっているのか、を理解することで、生命らしい柔軟な細胞機能の理解に繋がるであろう。しかしながら、細胞集団のなかに、どのような細胞状態がどの程度存在するかを、正確に、網羅的に知ることは困難である。そこで、我々は、高い再現性と精度を誇る1細胞RNA-Seq法 Quartz-Seq を開発した。この方法は、既存の1細胞遺伝子発現測定法と比較し、2.7倍以上の遺伝子を検出し、実験の再現性を示す指標である相関係数は 0.93 を越える。さらに細胞の分化状態だけでなく、細胞周期のような小さな細胞状態の差をも検出できることを示した。本講演では、マウスES細胞を利用し、Quartz-Seqの性能を示し、細胞の不均質性がどこからやってくるのかを議論したい。

http://mbsj2013.castle104.com/#!_/presentations/4203

Sox2が幹細胞性を維持するメカニズムをChIP-Seqで明らかに

理研CDBの足立健次郎研究員(多能性幹細胞研究プロジェクト、丹羽仁史プロジェクトリーダー)らと、ユニットリーダーの二階堂愛が共同で行った研究について、論文が出版されました。詳細は以下のプレスリリース・論文をご覧ください。

プレスリリース: Sox2が幹細胞性を維持するメカニズム

Kenjiro Adachi*, Itoshi Nikaido*, Hiroshi Ohta, Satoshi Ohtsuka, Hiroki Ura, Teruhiko Wakayama, Hiroki R. Ueda & Hitoshi Niwa. Context-Dependent Wiring of Sox2 Regulatory Networks for Self-Renewal of Embryonic and Trophoblast Stem Cells. Molecular Cell. 2013. (*Equally contributions)

1細胞RNA-Seq法の総説が出版されました

上級センター研究員の笹川洋平、ユニットリーダーの二階堂愛らが執筆した1細胞RNA-Seq法、Quartz-Seqの総説が出版されました。

笹川洋平. 二階堂愛. 上田泰己. 1細胞RNA-Seq法の最前線と今後の展開. ゲノム医学・生命科学研究 総集編. ポストゲノムの10年は何をもたらしたか. 榊佳之,菅野純夫,辻省次,服部正平/編. 実験医学増刊 Vol.31 No.15. 2013

新しい実験室をセットアップしています

JST再生医療実現化ネットワークプロジェクトに採択され、1細胞採取から次世代シーケンサーの前処理までを行う実験機器を導入できることになりました。それに伴い新しく実験室を確保し、セットアップを開始しています。

第三期代表を務めたNGS現場の会第三回研究会も無事終了し、ラボの夏のレクレーション (サーマルサイクラーを自作しました) も行いました。今年度の残りは、新しい実験室をセットアップし、研究に集中できる環境を整えてつつ、実際に研究を進めていきたいと思います。

バイオインフォマティクスの研究員やテクニカルスタッフも募集しています。大学院生の方には、大学院リサーチアソシエイト(JRA)というインターン制度があります。お気軽に連絡を。

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「第三回次世代シークエンサー現場の会」の運営代表を務めました

二階堂愛ユニットリーダーが運営の代表を務めた「第三回次世代シークエンサー現場の会」が無事終了しました。

有能なスタッフや演者のみなさま、50に迫るスポンサー企業、そして参加者のみなさまのおかげで非常に盛り上がりました。最終的に、研究者・技術者、医療従事者、企業の方など700人が一同に介し、活発な議論をして頂けました。ありがとうございました。

次回は新しい運営体制で筑波で実施する予定です。

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再生医療実現拠点ネットワークプログラム技術開発個別課題に採択

再生医療実現拠点ネットワークプログラム平成25年度募集「技術開発個別課題」に採択されました。

課題名: iPS・分化細胞集団の不均質性を1細胞・全遺伝子解像度で高速に測定する技術の開発 研究代表者: 二階堂愛 ユニットリーダー

再生医療の有効性・安全性を高める1細胞オミックス技術をウェット・ドライ両面から研究開発していきます。

科学技術振興機構 再生医療実現拠点ネットワークプログラム平成25年度募集「疾患・組織別実用化研究拠点(拠点B)」および「技術開発個別課題」の採択課題の決定について

これに伴い、再生医療実現拠点ネットワークプログラム キックオフシンポジウムが開催されます。二階堂愛ユニットリーダーのポスター発表もあります。